■シナリオ関数講義ノート(出典:根来文生博士)

第8章 シナリオ関数のエミュレーションの意義

(シナリオ関数を伝える人のために)

 

シナリオ関数の観察者はその理論的考察、そのソースの解読でシナリオ関数を理解できるとは限らない。故に、シナリオ関数のエミュレーションを推奨する。シナリオ関数をエミュレーションすれば、シナリオ関数の命令が実行される都度、それに関連する領域の内容の遷移の様子を可視化して見ることが出来る。これを逐次的に紐づければ、即ち、エミュレーションすれば、シナリオ関数が実行時に生成するアルゴリズムを可視化して観察することが出来る。その様子を完全に記憶できれば、それがシナリオ関数の理解である。

 

シナリオ関数が生成するアルゴリズムはデータ結合的に成立するので、無意識的に論理結合の認識に走ってしまう現代人の思考習性ではその観察と理解は必ずしも容易ではないと思われる。しかし、この違いを乗り越えなければ、プログラム問題を解法する入り口に立つことはできないのである。

 

 

 

8.1

 

シナリオ関数の観察者がエミュレータにより、シナリオ関数の実行命令にかかる名詞とシナリオ関数が生成するアルゴリズムを認識的に結びつけることが出来れば、その認識が、シナリオ関数が構造的に普遍であることの証明である。

 

プログラムが構造的普遍であると、そのプログラムを自動生成するアルゴリズムが成立すること、そして、そのプログラムには誤謬が内在しないことの証明である。

 

* 主語ベクトルのソースをみて、普遍的であることを理解させる。

 

* 名詞の定義が正しければ誤謬を生じさせる余地がないことを理解させる。

 

 

 

8.2

 

シナリオ関数の観察者がエミュレータにより、シナリオ関数が同期アルゴリズム4を、主語系譜を生成するアルゴリズムとして生成していることを認識出来れば、その認識が、シナリオ関数が主語系譜を生成するアルゴリズムを解として導かれていることの証明である。

 

この認識のためには主語系譜とは何かを理解することが前提である。

 

* 主語ベクトルの主語の成立条件が主語ベクトルの第3規約で主語の文脈チェックとして行われていることを主語ベクトルのソースで理解させる。

 

* そして、第3規約で行われる主語の文脈チェックで決まる主語は主語系譜を成立させる正統な主語であることを理解させる。

 

 

 

8.3

 

シナリオ関数の観察者がエミュレータにより、シナリオ関数がデータ処理の為のアルゴリズムを生成していることを認識出来れば、シナリオ関数がデータ処理の為のアルゴリズムが同期アルゴリズムに内包されていることの証明である。

 

* シナリオ関数は主語ベクトルでデータ処理をおこなっていることを主語ベクトルのソース、シナリオ関数のエミュレーションで理解させる。

 

* そして、その為の主語が主語系譜を成立させる主語ベクトルの第3規約の基で成立していることを理解させる。

 

 

 

8.4

 

シナリオ関数の観察者がエミュレータにより、シナリオ関数に受容されるウィルスが、結果的に無力化されるアルゴリズム(ウィルスを起動させないアルゴリズム、ウィルスを捉えるアルゴリズム、ウィルスを除染するアルゴリズム、主語領域を自動再生するアルゴリズム)を認識出来れば、その認識が、シナリオ関数がウィルスを無力化していることの証明である。

 

* R2ベクトルの受信領域に以下の情報をセットしてシナリオ関数のエミュレーションを理解する。

 

a.R2ベクトルで除外されるデータ

b.R2ベクトルを潜り抜けて主語ベクトルで無力化されるデータ

c.R2ベクトルを潜り抜けて主語ベクトルで除染されるが自動回復できないデータ

上記a、b、c、がウィルスの正体を捉える為の鍵言であることに気づけばよい。

 

シナリオ関数が自分に侵入するウィルスをその主語系譜を成立させる実行過程で成立する普遍的な以下の3種の仕組みで、結果的に、シナリオ関数が自律的に無力化するのである。即ち、

 

①ウィルスを発見する仕組み、

 

②ウィルスを除染する仕組み、

 

③除染された第4領域を自動再生する仕組み。

 

ここで、解説者は以下の3点に必ず触れなければならない。即ち、

 

①シナリオ関数に成立するこれら3種の仕組みはウィルスを無力化する為に設けられているわけではなく、シナリオ関数は主語系譜と呼ぶ同期アルゴリズムを成立させる為の仕組みであり、その仕組みの中で3種の仕組みが成立すること。

 

②3種の仕組みはもしウィルスに型があるとすれば、その全てを完全に無力化すること。

 

③シナリオ関数がどの様にウィルスを無力化するかを、シナリオ関数のソースの解読で理解することは容易ではないので、シナリオ関数のエミュレーションを用いてシナリオ関数の動性の様子を見せながらシナリオ関数の理解者が解説して納得させること。

 

特に、自分は能力が高いと意識しがちな今風の関係者がシナリオ関数の動性を理解するのは容易ではない。われわれは論理思考力をわれわれの知性だと信じるが、そして、それは主語で成立している。科学の世界の主語数よりもプログラムの世界の主語数は遥かに多い。そして、われわれの論理思考は主語の数がある数を超えるとそこには同期性が成立しない宿命的な欠陥が介在する。(1.2項参照。)例えば、科学の世界ではこの問題は試行錯誤を繰り返すことで扱っている問題を先に進められる。改善して進歩させられる。

 

しかし、プログラムの世界ではそうはいかない。すぐに問題が現れて役に立てられないので先には進められないからである。即ち、プログラムの世界は同期アルゴリズムを成立させる仕組みが求められなければ、プログラム問題は解法できないのである。即ち、プログラムは同期アルゴリズムを必然とする存在だったのである。その意味で科学の世界とは異なると世界である。しかし、科学の世界でもいつか同期アルゴリズムの仕組みが発見される日が訪れると期待する。

 

そうなれば、われわれの世界観も根本から変わる筈だ。因みに、プログラム言語に脆弱性問題が発症するのは従来プログラムが非同期アルゴリズムで成立するからである。

 

ウィルスが成立するのも非同期故である。われわれの観点では、非同期アルゴリズムとはわれわれが感得する不規則に漂う規則性であり、同期性とは不規則性を超越する摂理の影である。同期アルゴリズムの世界ではそのような問題はもともと存在しないのである。故に、シナリオ関数ではウィルスを侵入させて、それを無力化することが出来る。従来プログラムには同期アルゴリズムが成立しないので、シナリオ関数のようなウィルスの無力化ができない。結果的に火壁方式の様なウィルスの侵入を阻止するという本来的に不可能な手法に陥るのである。

 

 

 

8.5 ウィルスを発見する仕組みと除染の解説

 

(1) R2ベクトルによるウィルスの発見と除染

 

R2ベクトルには受容内容が自律的に起動させる仕組みを阻止する仕組みが具備される。 例えば、R2はその第2規約の受容命令が実行された後、受信した内容の属性をチェックし、OKなら直ちに第3規約にその実行権を移す。OUTなら受容命令は不成立とする。そして、不成立ならR2ベクトルをそのVWAで初期値化する。ETXのチェックはしない。R2のこの仕組みは火壁方式のウィルスを発見する仕組み似ている。だが、これは火壁方式では不可能なシナリオ関数に受容されたウィルスを無力化するための前段の措置に過ぎない。受信領域の属性チェックがOUTになるデータをセットしてR2ベクトルが第2規約で属性チェックを行い、受容命令が不成立になる状態をエミュレータで見せればよい。そして、R2ベクトルのVWAが後処理をする様子を見せて、その後は考えさせればよい。

 

(2) R2ベクトルを除く主語ベクトルによるウィルスの発見律と除染律

 

主語ベクトルの第4領域に値をセット、第2フラグをオフにしてエミュレーションを行い、その主語ベクトルがVWAでリセットされる様子を見せればよい。VWAは主語ベクトルごとに決まる。主語ベクトルのリセットはR2ベクトルも含めて帯同する固有のVWAが主語ベクトルの第4領域をリセットし、第2フラグをリセット、第6フラグをセット、第7フラグをリセットすることである。

 

(3) 上記の補足(ここでは概念的に極めて基本的なことが書かれている)

 

シナリオ関数に侵入したウィルスが行う行為はそのウィルスが工夫されたいかなる仕組みで作成されていようとも、結果的に主語ベクトルの第4領域の汚染から始まることである。

 

即ち、ウィルスが悪意ある論理でふるまうとしてもその論理的な手順は、シナリオ関数なら必ず主語ベクトルの第4領域の汚染から始まるのである。このことはプログラムに侵入するウィルスに関する基本的事項である。故に、このことは必ず解説する必要がある。このことが解らずにウィルスを語り且つシナリオ関数のウィルスの無力化の仕組みを聞く資格はない。因みに、従来プログラムに侵入するウィルスでもそのふるまいは領域の汚染から始まるのである。しかし、従来プログラムでは汚染をシナリオ関数の主語ベクトルの様に属性チェックのOUTとか主語ベクトルの第2フラグがオフで、その第4領域がオンの状態として捉える仕組みがない。また、主語ベクトルのVWAの様に除染する仕組みが作れない。故に、従来プログラムではウィルスに侵入されればシナリオ関数の様に無力化させる仕組みが成立しないので、そのウィルスの思い通りに蹂躙されるだけである。シナリオ関数の解説者は以上の事をかならず言及しなければ、聞き手にシナリオ関数を伝えていることにはならない。シナリオ関数の主語ベクトルの第4領域は結果的にシナリオ関数が使用する記憶領域を主語ベクトルの解として、最小クラスの領域でグリッド化していることに気づく必要がある。換言すれば、主語ベクトルは最小クラスの領域の名前、即ち、名詞単位で定義されている事である。故に、ウィルスによる、領域汚染はかならず主語ベクトルの第4領域のネットで捉えられるのである。換言すれば、どのように工夫されたウィルスでもこの第4領域のネットを潜り抜けることはできないということである。そして、その第4領域の主語はその主語ベクトルの第2フラグがオフであるのオンの状態になることでウィルス値となるのである。

 

シナリオ関数がいかなるウィルスでも捉えるという事の意味をご理解していただけたでしょうか。そして、汚染された第4領域はベクトルごとのVWAで除染されるということもご理解していただけたでしょうか。即ち、シナリオ関数はいかなるウィルスでも完全に捉えるという事を上記の内容で必ず解説してあげてください。それを言えなければ、慌てずにその解説が出来る様になってから解説をしてあげてください。

 

(4) 除染された第4領域の主語を正統な主語に自動回復させる仕組みの解説

 

例えば、主語ベクトルの第2規約がA=B+Cと定義されれば、これはBとCの主語ベクトルの第4領域がオンの状態なら、Aの主語ベクトルの第4領域の内容が成立するという意味である。このことはAの主語ベクトルの第3規約でAの文脈チェック(これはAの正当性を判定する為のチェックであり、主語系譜の部分(文脈)を捉える為のチェックである)として判定される。故に、Aの第4領域がリセットされてもB,Cの第4領域が成立していれば、ベクトルの再帰性構造と座標関数、同期関数のその再帰性を臨界まで高めようとする仕組みの基で第4領域のAには成立する機会が与えられる。エミュレーションで臨界状態なども解説してあげてください。もし、主語ベクトルの第4領域の自動回復が出来ない場合を理解する為に、3章のE41,E42の解説も改めて読み直し理解を深めて下さい。

 

シナリオ関数のソースは普遍的で単純構造である。しかし、その動性が創出するアルゴリズムは主語系譜を捉える為の同期アルゴリズムとなり、その主語系譜の部分脈絡に当たる主語順序列で業務の為のデータ処理を充足しつつウィルスを無力化するアルゴリズムを成立させるのである。つまり、シナリオ関数が成立させる3重構造のアルゴリズムは、まるで絨毯の糸の様に複雑構造の中で成立する。この様なアルゴリズムを人類が見るのは実は初めてなのである。素直に直視すればだれでも理解することが出来るが、自分の経験や論理思考に過信がある限り、その理解はさまたげられることに気づいてほしい。

 

 

 

8.6 主語系譜

 

本研究ではプログラムの存在の本質(プログラムは何をするための存在か)を探索する為に15年以上にわたり数百本に及ぶ様々な分野のプログラムが解析された。そして、この解析の為に用いられた方法を基に、プログラムの要件を成立させる為の全体の仕組みが形而上学的に論考された。そして、模型化されたものが主語系譜である。この論考では存在論に置ける意図に同期アルゴリズムが成立する様に意図が構造的に模型化された。付言すれば、同期アルゴリズムが成立すればその構造は全体の仕組みである。

 

そして、この論考に用いられた仮説概念、例えば論理原子、論理原子で成立する実在、非在、自分、意図、記憶、認識などがプログラムの概念、例えば、命令、主語、変数主語、定数、文字列と対応付けられた。

 

主語系譜はプログラムに属す全主語名(主語を治める領域名)の系譜(genealogy)である。それは起点となる主語名から、始祖(定数、文字列そして、R2ベクトルの第4領域)に向かうL3,L4の第4領域を介して矢線で結ばれる模様図である。

 

(1)主語の文脈

 

例えば、A=B+CのAはB、C、A=B+Cの成立条件の変数主語、定数、定値文、表記上領域の定義がない命令(翻訳文と呼ぶ)で成立する。故に、Aを成立させる為のこれら要素がAの文脈を構成する要素となる。他方、シナリオ関数ではAの文脈を構成する要素は、概念上は上記とおなじであるが、B、Cはそれぞれの主語ベクトルの第4領域、A=B+Cの成立条件を捉える為の変数主語、定数、定値文、表記上領域の定義がない命令(翻訳文と呼ぶ)の変数主語はB、Cと同様にその主語ベクトルの第4領域、定数、定値文はそのまま併用されて文脈の構成要素となる。そして、A=B+CのAはこの命令で成立するAではなく、この命令で成立する主語ベクトルの解である第4領域名(主語名)となる。主語の文脈の構成要素はその主語ベクトルの必然として主語ベクトルの第3規約で規約される。主語ベクトルの事例を参照して下さい。

 

(2) 調和脈絡と超言語脈絡

 

主語系譜では主語とその文脈要素の間は文脈要素側を起点としてその主語に向かう矢線で結ばれる。この関係を超言語脈絡と呼ぶ。そして、主語は起点となり、他の文脈の要素として存在する同名の変数主語に向かう矢線で結ばれる。この関係を調和脈絡と呼ぶ。即ち、主語系譜は全主語ベクトルの①第4領域名、即ち主語名、②定数、③文字列、そして、④超言語脈絡と⑤調和脈絡で成立する。

 

主語系譜はこの脈絡でたとえ同名の主語が複数個所に存在しても、それを 唯一化しつつ、始祖を訪ねる系譜を成立させることに気づいてほしい。

 

(3) 同期アルゴリズム

 

1980年代の後半からの本研究の主体は、従来プログラムに発症するプログラム問題を①ソースプログラムの開発過程で、②そのプログラムの実行過程で、そのプログラムが自律的に解法する為のプログラムの構造を求めることに置かれた。余談だが、上記①②は常識的には噴飯的な命題である。しかし、この命題に到達できたのは、1970年代から本研究の一環として営々と続けられた既存プログラムの調査分析の結果である。そして、この命題は形而上学的に論考された。この論考が工学的に解釈し直されて、シナリオ関数となるのにはさらに20年を要する。シナリオ関数では、上記①は開発過程で理論通りにシナリオ関数のソースを作成しなければ、シナリオ関数は役割を果たせないことで実証される。翻れば、この実証は、シナリオ関数を自動生成するアルゴリズムが成立させられることを示唆することになる。

 

上記②は例えば、シナリオ関数の実行過程で侵入したウィルスをシナリオ関数は無力化することで実証される。

 

形而上学的論考に於いて、この二つの命題を充足するアルゴリズムは意図なる生命作用的な様相を捉えるアルゴリズムとして形而上学的に模型化された。そして、このアルゴリズムは全体を捉えることを意味していた。この模型は自覚関数と名付けられた。シナリオ関数は自覚関数をコンピュータの知見で解釈し直して求められたものである。故に、シナリオ関数の意味は全体を捉える為のアルゴリズムを成立させる為のプログラム(仕組)なのである。そして、その意味がシナリオ関数の解である。因みに、従来プログラムではプログラムの解という概念は成立しない。これは従来プログラムが部分として成立し、剛性の成立しない軟弱な構造であることを示唆する。つまり、この示唆は従来プログラムには解を成立させる完成形(formal)は成立しないということの証明なのである。シナリオ関数の解(主語系譜)は自覚関数の解を基に求められた。そして、シナリオ関数の静的、且つ動的構造、即ち、ベクトル、座標関数、同期関数の静的、且つ動的構造は主語系譜を成立させる為の仕組みとして求められたのである。

 

主語系譜はシナリオ関数の実行時に、逐次的に成立するが、だがしかし、主語系譜は全体であることに於いて、シナリオ関数が決まれば、決まる予定調和の様相である。故に、予定調和を阻害する様相が出現すれば、シナリオ関数が自律的にそれを解法するのが道理である。これが、シナリオ関数がウィルス問題を無力化するアルゴリズムを成立させる理由である。

 

故に、シナリオ関数に侵入するウィルスを、シナリオ関数はその同期アルゴリズムを阻害する要因として捉えるので、シナリオ関数には同期アルゴリズムを成立させる仕組みは具備されても、ウィルスに対する特別な措置は何も講じる必要がない。主語系譜はシナリオ関数の実行の仕組を理解した者Aの脳裏に存在する予定調和である。しかし、その者Aでも脳裏に存在する筈の部分しか認識することが出来ない。われわれはだれしも全体を認識することを望むが、しかし、それが出来ないのがひとの知性の限界である。

 

因みに、主語ベクトルの解はシナリオ関数の実行時にその第4規約で決まる第4領域の内容である。これは誰もが認識し理解することが出来るのは、それが部分だからである。しかし、シナリオ関数のアルゴリズムを利用すれば、シナリオ関数の主語系譜の様相を可視化して、例えば紙上に編集することが出来る。これは主語系譜に関する脳裏の光景を映し出すようなことである。この利用価値はあまりにも大きいので、ここではこれ以上触れない。

 

(4)超言語脈絡の効果

 

従来プログラムが成立させるアルゴリズムは要件を成立させるアルゴリズムで、それを主語系譜で観察すると調和脈絡で捉えられる。調和脈絡が主語系譜に占める割合は脈絡数で捉えると約70%である。

 

超言語脈絡が占める割合は30%である。この30%が同期アルゴリズムを成立させる仕組みである。従来プログラムが成立させるアルゴリズムは非同期であるので、そこには超言語脈絡はほとんど成立していない。

 

即ち、これがシナリオ関数と従来プログラムのアルゴリズム観点から見る原理的な違いなのである。例えば、シナリオ関数がデータ処理のアルゴリズムを成立させつつ、無意識のうちにウィルスの無力化が果たせるのは主語ベクトルの第3規約で担われるこの30%による効果なのである。

 

 

 

8.7 シナリオ関数の主語系譜図の作り方

 

(1) 純粋な同期アルゴリズムの世界

 

シナリオ関数に属す主語は、主語ベクトルの解である。そして、主語ベクトルの第3規約がする文脈チェックで明らかな様に、主語はシナリオ関数に属す全主語が成立する関係に於いて成立する。主語のこの成立関係は、結果的にシナリオ関数に属す全主語の脈絡で成立する同期アルゴリズムの様相である。シナリオ関数ではこの全主語の脈絡を主語系譜と記す。そして、シナリオ関数は主語系譜が解となる様に導き出されたプログラムの仕組みなのである。シナリオ関数を理解するためにこのことは重要です。

 

主語系譜の成立論理には根来の研究により普遍性が成立していた。そして、根来の研究により、それを解とするプログラムの仕組はシナリオ関数以外には存在しなかったのである。そして、そのシナリオ関数にもまた普遍性が成立していたのである。純粋とはこの関係の成立が成立する世界の事である。

 

従来プログラムでは要件を充足させる為に部分的に主語を成立させている。これが人類の構築してきた思考法である。論理結合であり、非同期型アルゴリズムである。

 

私は500本に及ぶプログラムを分析して、われわれの思考法が、プログラムに問題を発症させる原因だと気づくことになる。1.2項を再読して下さい、しかし、この分野の関係者達はプログラム問題に悩まされていても、そして、ますます収拾のつかない状況に陥りながら、他方では電算機システムの利便性にことよせてこの問題の深刻さに気付いていないのである。従来プログラムのアルゴリズムとシナリオ関数のアルゴリズムの違いを検証して、シナリオ関数がわれわれの思考法により発生する問題の原因を取り除くためのプログラムの仕組みになっていることに気づいて下さい。

 

①シナリオ関数のアルゴリズムにより、シナリオ関数に属す全主語にはただ一通りの全主語の系譜、即ち、主語系譜が成立する。そして、主語系譜を成立させるアルゴリズムが同期アルゴリズムの模型である。主語系譜を成立させる同期アルゴリズムは非同期(制御)アルゴリズムの雑然さとは異なる。因みに、純粋とは同期アルゴリズムの様相の事である。故に、同期アルゴリズムに、例えば、ウィルスが侵入すれば、同期アルゴリズムを成立させる仕組みが、同期アルゴリズムを阻害する要因として、そのウィルスを自律的に取り除く仕組みを成立させる。この理解は演習問題です。

 

②主語とは要件の単元である。

 

③主語系譜上の主語Aの始祖迄の主語達に於いて、主語Aを除く主語達の集合は主語Aの意図を意味する。

 

④主語Aの始祖迄の主語達に於いて、主語Aを除く主語達の順序列は主語Aの意図の正統性(成立由来)を意味する。

 

(2)主語系譜と流れ図の関係

 

(3)シナリオ関数のエミュレーションシナリオ

 

(4)シナリオ関数ソースの命令達